本年度私の授業を受講する皆さんに話題提供です.
おおよその地方自治のしくみを理解していても,よく分からないというのが,東京都にだけある都区制度.23の特別区は一般の市町村と同様に,「基礎的な地方公共団体」ですが,「普通」地方公共団体ではなく,「特別」地方公共団体.一般に市町村の事務とされている,上下水道や消防は,東京都の事務となっています(俗に大都市事務といわれてきました).また,都と23区間では,一般の市町村の税源である法人住民税などがいったん都税として徴収され,それを原資に財政調整がされています.
東京大都市部にある特別区といっても,保健所業務など一部一般の市町村以上の権限をもっていますが,財政面や行政事務面で法令によって制約されているともいえます.
といっても,大都市に位置し,財政的にみると全国の水準を遙かに上回る都市自治体であることは間違いありません.であれば,もっと住民に身近な行政を積極的にやっては,ということになります.
そこで,新たにスタートした朝の連ドラ「瞳」を取り上げてみましょう.
ご覧になった方は,「東京都の広報番組か?」といった印象を受けた場面もあったかもしれません.注目は,近藤正臣らが扮する児童相談センター職員です.これは東京都の職員になります.
こうした住民に身近な事務は特別区がやるべきでは,と私は考えておりますし,現在進められている都区間の協議(都区のあり方検討委員会)でも,検討対象でしょうが,実際には,都の側も区の側も事務移管に積極的とはいえません.
なぜでしょうか?また,都と特別区とどちらがやるべきでしょうか?
是非考えてみてください.
関連するホームページを紹介します.
○東京都児童相談センター・児童相談所のHP:
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/jicen/annai/jido_sodan/index.html
~児童相談センターと児童相談所の違いは?
~児童相談センター・相談所の管轄区域は?意外にも...
○NHK連続テレビ小説「瞳」のHP:
http://www3.nhk.or.jp/asadora/index.html
~舞台となる月島は,法科大学院生には身近ですね.
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