Welcome to Satoru Ohsugi's Education Alert (S.E.A) !

S.E.Aへようこそ!私の講義・ゼミ等の受講者必見の情報を適宜提供します.

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2008年12月11日木曜日

地方分権改革推進委員会第2次勧告

今週月曜日に分権委第2次勧告が麻生首相に手交されましたが,本日分権委のホームページにアップされています.

義務付け・枠付けの見直しと国の出先機関の見直しがその内容です.主として後者について主要紙の社説などでも取り上げられています.

2008年12月2日火曜日

無駄ゼロ会議 指摘事項

政府の行政支出総点検会議(通称〝無駄ゼロ会議〟)が昨日指摘事項を麻生首相に提出しました.公益法人向け支出に切り込み,目標3割を超える37%削減を打ち出しています.各紙では具体額を示せなかった特別会計などへの切り込み不足を指摘していますね.

行政支出総点検会議については,首相官邸HPを参照(こちら).

2008年11月28日金曜日

事故米問題×農水省改革×分権

これまでの授業でもたびたびいわゆる事故米問題を取り扱ってきましたが,最近,政府の有識者会議の報告書と農水省内に設置された改革チームの報告書とが相次いで公表されました.

  ※事故米穀の不正規流通問題に関する有識者会議については,こちら


をそれぞれ参照ください.

後者については本日の新聞報道でも取り上げられていますが,「地方農政事務所の原則廃止」が盛り込まれています.麻生首相の指示を受けたもので,地方分権改革の出先機関改革ともかかわる論点です.

2008年10月3日金曜日

行政学後期授業スタート

昨日の特殊講義「都市ガバナンス論」に続き,本日行政学の後期授業がスタートしました.

後期の最初のテーマは「行政組織と政策マネジメント」です.次回の授業に向けた予習のために,プリントで示したように,次の総務省のホームページを参照してください.

国の行政組織全般については,「行政組織・定員」はこちら
平成1910月1日現在の国の行政機関の組織PDF 」以外の頁についても目を通してください.

それから10月から新体制に移行した組織について授業で触れたものとして,下記ページも参考にしてください.授業では不十分・不正確であった点を補っていただければと思います.

JICA国際協力機構:http://www.jica.go.jp/
株式会社日本政策金融公庫:http://www.jfc.go.jp/
株式会社日本政策投資銀行:http://www.dbj.jp/

2008年7月16日水曜日

日経「都市と地方 豊かさ再評価3」(7/16)

日経新聞7月16日付朝刊一面で連載の「都市と地方 豊かさ再評価」の第3回「連携が過疎地を救う」で新宿区が伊那市の森林間伐・下草刈などの整備事業をすることで、CO2 吸収量を増やし、区の排出量と相殺する、という取り組みが紹介されています。先々週の首都大学部ゼミで伊那市を訪問したのも、新宿を介した縁でしたが、こうした都市と地方の連携がこれからもっと進められるべきでしょうね。

2008年7月5日土曜日

東京「現場考 杉並病は終わらない」(7/5)

授業でしばしば杉並区の事例を取り上げることがありますが,特にレジ袋対策との関係でいわゆる「杉並病」に言及することがあります.東京新聞7月6日社会面のこの記事では,健康被害がその周辺部で生じた杉並中継施設が本年度末をもって操業停止となるが,住民らの「遅すぎる」という声や「これで終わったわけではない」という声を紹介しています.健康被害にあわれた方々の救済が進んでいない現状を考えるとき,関心が薄れがちなこの問題について,しっかりと受け止める必要があるのではないかと考えました.

2008年6月26日木曜日

東京都環境確保条例改正

昨日の都議会最終日,東京都環境確保条例改正が可決されました.実は昨日のMXテレビ都議会中継では私が解説をしましたが(またしても録画し忘れた!),豊洲土壌汚染問題,新銀行再建問題と並んで,今定例会の目玉でした.

改正条例は,国内初のCO2排出削減義務を大規模事業者に課す,罰則を伴う規定を盛り込んだもので,国に先立って排出量取引制度を打ち出した点も特徴的です.メディアなどからも「全国へのモデルとなりうるし,CO2削減に具体策を示せないままの国を促す効果も期待できる」(東京・社説6/26)と好意的に評価されているようですが,実際の排出削減に向けて実効性を発揮できるかどうかはこれからが正念場.削減枠の設定など課題もたくさんあります.東京都環境局の「東京都の地球温暖化対策」のホームページもぜひご参照を.

関連して,本日朝日夕刊の論壇時評(松原隆一郎教授)も「温暖化論議 「危機解決策」めぐり応酬」(朝日6/26夕).松原教授の指摘する,特定の危機解決策に膨大な資源が投入されることへの問いかけは政策開発を考えるときに重要な論点ですね.主要な論文も紹介されていますので,お目通しを.

2008年6月21日土曜日

日経「認定こども園 増えない」(6/20夕)

日経20日夕刊生活欄に「認定こども園増えない 待機児解消へ幼稚・保育園一体化」が開設の進まない認定子供園が直面する課題を取り上げています.私の授業の中でもしばしば事例として取り上げてきましたが,分権委の勧告にも取り上げられた分野で,厚労省・文科省の「二重行政」問題をどう解決すべきか,注目していきたいです.記事にもあるように,「事実上,「定員が確保できない幼稚園の救済事業」とも言われかねないのが現実」という汚名を返上するには,やはり分権の視点も重要ではないでしょうか.

地方分権改革推進要綱決定

20日,地方分権改革推進要綱(第1次)が決定され,その論評が各紙に掲載されています.「分権改革の後退は許されない」(日経社説),「分権 霞ヶ関の壁」(朝日)と分権改革の現況をうかがわせる見出しです.

地方分権改革もまた一つの(そして非常に大きな)システム改革であると同時に政治改革です.改革の中身がどのようなのであるのか(《改革事項》)とともに,前線の指揮官,切り込み部隊,サポートする応援隊,そして何よりも全体を統率する最高司令官のそれぞれの行動や思いがかみ合ってこそ困難を乗り越えるのであり(《改革体制》),とりわけ最高司令官のリーダーシップとそれを踏まえた戦略・戦術が問われることになります(《改革戦略》).

今回,分権委は所管省庁がうんと言わなかった問題にも切り込み勧告にまとめたのですが,「後退」ととるかどうかとともに,《改革体制》,《改革戦略》に着目した評価も重要でしょう.

内閣府分権委のホームページもご参照ください(混雑しているのか,いつも表示が遅い気がしますが,それは私の接続環境のせいなのでしょうか?).

2008年6月5日木曜日

東京「港区の総合支所制度3年目 豊富な財源使い方注文も」

先日自治体内分権の講演をしてきたばかりですが,港区の総合支所制度はかねてから注目してきた取組の一つ(本年度のOU講座でもゲスト・スピーカーにお招きする予定.あらためてE.S.P.でご案内します).

6月5日付東京新聞・東京地域の情報版「港区の総合支所制度3年目 豊富な財源使い方注文も」では,支所長を部長級として,意思決定が迅速となったこと,昨年度から独自予算にも取り組んでいること,等が紹介されています.最近六本木に行くときに気になっていた「龍土町美術館通り」という標識も,地元提案を受けた総合支所の取組とのこと.カラー写真入りで紹介されています.

恩師大森彌先生の「大都市の住民自治の仕組みを強めるのに望ましい」という評価のコメントを掲載していますが,中には「財源があるからこそできる」と話す職員がいることや区議の一人の辛口のコメントも紹介しています.

2008年6月4日水曜日

朝日「新聞社の年金提言 波紋」

6月3日付朝日新聞に,3全国紙(朝日新聞のほかに,日経,読売)が紙面でそれぞれ提言した将来の年金制度のあり方に関する改革案に基づいて,5月に政府が財政見通しを公表したことについてです.「画期的」(田原総一朗)との評価がある一方で,報道の中立性との観点からの懸念を示す意見もあることが紹介されています.

政治・行政と報道のあり方を考えるいい材料ですので,一読をお勧めします.

紙面中には,政府幹部の話として,各社が比較的実現性の高い改革案を示したので全体の議論のレベルが上がったという評価とともに,厚労省幹部の「様々な政策の選択肢は,本来官僚が作り,審議会で議論し,マスコミがそれを報道・批判するのが筋だ」と「苦々しげ」に語ったことも紹介しています.

2008年6月3日火曜日

日経「ねじれ国会の政治経済学」(岩本康志)

出張でタイミングを逸しましたが,昨日6月2日の日本経済新聞のエコノミスト・トレンドの欄で岩本康志東大教授「ねじれ国会の政治経済学」が掲載されていましたね.先週までの「行政学」講義でも取り上げた大統領制と議院内閣制の体制比較を政治経済学の観点から扱っています.大統領制では「分割政府」は常態とも言えるわけですが,そうした経験から「ねじれ国会」下の日本政治が何を学ぶか,今問われていますね.

2008年6月2日月曜日

議会基本条例

昨日(6月1日)付けの朝日新聞で「列島発!全国議会アンケート上」が掲載されていました.北海道栗山町,三重県,伊賀市の議会基本条例のほかに,すでに17議会が議会基本条例を制定しているとのこと.

現在,地方制度調査会でも議会改革が検討されています.議会改革の必要性は随分と前から声が上がっていましたが,ようやく機運が盛り上がってきました.さまざまな角度からの議論が必要ですね.

2008年5月3日土曜日

〝人民は酔わし 官僚は壊し〟?

授業のなかでSS(ショート・ショート)作家星新一を紹介しました.私はどちらかといえば,SFは苦手な分野なのですが,星の作品は例外,小学生のころ読んだ数少ない文庫本の一冊が,星の代表作『ボッコちゃん』で,以来時折読み返す愛読書となっています.

さて,星の父親星一は,「科学的経営」(授業で触れましたね.テキストで確認を!)を目指し星製薬を創業した実業家にして,当時選挙権のなかった婦人を対象に「選挙大学」を開講するような啓蒙的・民主的な衆議院議員として活躍した政治家であり,また,現在の星薬科大学の前身となる学校を後藤新平や新渡戸稲造の協力を得て創立した教育家でもあった人物です.

しかし,財閥ではない星は政府からの弾圧を受け,星製薬は行き詰まり,昭和8年には日本初の破産法の強制和議適用となるまでに,没落します.ここら辺については,星新一についての大変素晴らしい評伝,

 最相葉月『星新一 一〇〇一話をつくった人』新潮社,2007年

を是非お読みいただければと思います.本当にお奨めです.同書には,実は,星新一は,国家公務員試験を受験し,見事合格したが,政府から弾圧された父親に怒られたエピソードなどもあります.

授業でも紹介したのが,

 星新一『人民は弱し 官吏は強し』新潮文庫

さて,授業では「一九四〇年体制」や「戦前戦後断絶論」などに触れましたが,近年の官僚バッシングを見ると「人民は強し 官僚は弱し」でしょうか.

どうも,そうとはいえないですね.ポピュリスト政治家が間に入って,「人民は酔わし 官僚は壊し」となっていないかと心配してしまうのですが・・・.

2008年4月23日水曜日

市民討議会(プラーヌンクスツェレ)について

授業でもお話ししましたが,
篠藤明徳著『まちづくりと新しい市民参加 ドイツのプラーヌンクスツェレの手法』イマジン出版
がもっともよくまとまって紹介しています.
討議デモクラシーについては,
篠原一『市民の政治学』岩波書店
も参考にして欲しい本です.

なお,授業で紹介した多摩市の事例については,「つたえようあなたの思い TAMAMIRAI 2007 多摩市民まちづくり討議会」のホームページ参照.

2008年4月18日金曜日

新聞を読む

どの講義でもシツコク話していることですが,まずは新聞を読む,これが大事です.

私はやはりハード・コピーを手にとって読むべきだとは思いますが,最近はそうとばかりはいえないでしょうね.ウェッブ上の情報を活用することも重要です(特にデータ・ベースとして).

なかでもまず初心者にお勧めは,「あらたにす」(http://allatanys.jp/).朝日,日経,読売の記事を読み比べるというサイト.そこから各社へリンクされています.

私自身は,日本語の新聞については旧来からのハード派で日に3紙程度目を通していますが,アメリカの新聞などはやはりネットですね.

まずは毎日無理なく1つの記事でも読み通してみてください.

2008年4月17日木曜日

地方自治を理解し考える:大森彌著『変化に挑戦する自治体』紹介

本年度担当の講義には,地方自治論の知識や理解が不可欠なものがあります.受講生の皆さんに是非一読をお奨めしたいのが,

  大森彌著『変化に挑戦する自治体:希望の自治体行政学』
      第一法規,2400円(税別)

です.

大森先生が各所に執筆された原稿を取りまとめたものですが,地方自治を体系だって学ぶことが出来ます.また,単なる知識を列挙したいわゆる教科書というよりも,個別事項ごとの論点や問題意識がはっきり示されているので,かえって初学者が関心を持って読むのにうってつけだといえます.

2008年4月11日金曜日

23の「瞳」は可能か?~都区制度を素材に考えてみよう

本年度私の授業を受講する皆さんに話題提供です.

おおよその地方自治のしくみを理解していても,よく分からないというのが,東京都にだけある都区制度.23の特別区は一般の市町村と同様に,「基礎的な地方公共団体」ですが,「普通」地方公共団体ではなく,「特別」地方公共団体.一般に市町村の事務とされている,上下水道や消防は,東京都の事務となっています(俗に大都市事務といわれてきました).また,都と23区間では,一般の市町村の税源である法人住民税などがいったん都税として徴収され,それを原資に財政調整がされています.

東京大都市部にある特別区といっても,保健所業務など一部一般の市町村以上の権限をもっていますが,財政面や行政事務面で法令によって制約されているともいえます.

といっても,大都市に位置し,財政的にみると全国の水準を遙かに上回る都市自治体であることは間違いありません.であれば,もっと住民に身近な行政を積極的にやっては,ということになります.

そこで,新たにスタートした朝の連ドラ「瞳」を取り上げてみましょう.

ご覧になった方は,「東京都の広報番組か?」といった印象を受けた場面もあったかもしれません.注目は,近藤正臣らが扮する児童相談センター職員です.これは東京都の職員になります.

こうした住民に身近な事務は特別区がやるべきでは,と私は考えておりますし,現在進められている都区間の協議(都区のあり方検討委員会)でも,検討対象でしょうが,実際には,都の側も区の側も事務移管に積極的とはいえません.

なぜでしょうか?また,都と特別区とどちらがやるべきでしょうか?

是非考えてみてください.

関連するホームページを紹介します.

 ○東京都児童相談センター・児童相談所のHP:
      http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/jicen/annai/jido_sodan/index.html
  ~児童相談センターと児童相談所の違いは?
  ~児童相談センター・相談所の管轄区域は?意外にも...

 ○NHK連続テレビ小説「瞳」のHP:
      http://www3.nhk.or.jp/asadora/index.html
  ~舞台となる月島は,法科大学院生には身近ですね.

2008年4月9日水曜日

TMU-LS「政治学特殊授業1:自治体政策マネジメント入門」受講者の皆さんへ

本日初回の授業はいかがだったでしょうか.

さて,アンケートを見ると,「行政学」の履修割合は3割程度,地方自治論や公共政策論に至っては,ほとんど〝未履修〟であることが分かりました(詳細は次回授業にて).

そこで,今回は行政学の基本的な教科書を紹介しておきます.

西尾勝『行政学 新版』有斐閣
村松岐夫『行政学教科書 第2版』有斐閣

そして現在の日本の行政を読み解く上で特にお奨めなのが,

大森彌『官のシステム』東京大学出版会

大森著は教科書ではありませんが,特に体系立って行政学を学ぶ必要のない人には,少々歯ごたえがあるかもしれませんが(大学1年生ゼミできちんと読みこなせましたから大丈夫でしょう),面白く読めます.

2008年4月7日月曜日

GRIPS「地方自治と行政学」受講予定の皆さんへ

はじめまして,GRIPS「地方自治と行政学」担当の大杉(客員教授)です.

すでに提出した初回レジュメが学生共有web上に保管されていると教務担当より連絡がありました.初回授業時に持参してください.